2009年10月11日

国鉄とJR

今号の週刊『ダイヤモンド』の特集は『JRの秘密』。本誌の半分が割かれていてなかなか読み応えがある。

国鉄が分割民営化される前、教職員組合に属していた中学の担任がある放課後、私を含めたクラスの鉄道好きに声をかけて来た。そして色紙に「分割民営化反対」のメッセージをみんなで寄せ書きした。
その色紙は最後まで民営化に反対していた国鉄の某労働組合に手渡されて、「中学生の鉄道好きもみんな反対している」という組合の応援に利用された。
今、生徒にこんなことをやらせれば、処分だ、どうのこうのという話になるのかもしれないが、当時はそれほど深く考えることもなかったし、国鉄が民営化されると採算重視になり、利用者にとっては不便になると当時は言われていた。


だが、20年経った今となってはどうだろう。
ローカル線の切り捨てや列車の短編成化で不便になった地域もあることは確かだが、サービス面では国鉄時代よりも明らかによくなったように思う。国鉄時代は毎年のように値上げされていた運賃も、関西圏においてはここ10年以上値上げされた記憶がない。
全国画一で面倒を見なければならなかった国鉄と違って、分割されたJRは受け持ちの地域に絞ってサービスを展開できるし、利用状況に見合った独自の車両も導入できる。

だがその反面、JR各社の財政状況によって「格差」が生じるようになったのもまた事実。人口の集中する東京を受け持つ東日本と、ドル箱の東海道新幹線をもらった東海が2人勝ち状態となり、利用の伸び悩む山陽新幹線と中国地方の超大ローカル線を引き継いだ西日本は重大事故を起こして信用を失い、北海道、四国は基金をもらったものの相変わらず経営は厳しい。九州は独自戦略で健闘している方だと思うが、予断のならない状況だ。

そして国鉄時代と違って会社の境界線がはっきりし過ぎてしまって、会社をまたいで運転されるブルートレインなどの列車はやっかいもの扱いとなった。


やはり7社で格差があるのはなんとかしなければならないと思うので、こういう案はどうだろうか?
東海のエリアを北陸、信州、上越方面へ少しだけ広げる。東海にももう少しローカル線の負担をしてもらう。
そして東海道新幹線の収入の一部を四国、九州にも配当する。
北は首都圏や東北新幹線の収入の一部を北海道がもらうことにする。

四国などは自社の経営努力だけはもうなんともならないところまで来ているし、四国から鉄道が全部なくなるなんてことになるのは絶対あってはならない。いよいよやばいという時が来たら、7社で助け合いをしてほしいと思うのだが・・・。


国鉄時代の一番のサービスは、普通列車の編成が無駄に長くて、いつもガラガラで、旅先ではいつもボックスを一人で占拠できたことではないだろうか(笑)。
今は極限まで切り詰められて、1両や2両の列車でたくさん立ち客を出しているローカル線をよく見かけるが、それもいかがなものかと思う。
そして国鉄時代は高度成長の追い風もあったのかもしれないが、20年くらいでちゃんと古い車両が置き換えられていたのも評価すべきだろう。財政状況さえよければ、いまだに全国に残る113系や485系などは、とっくに新車に替わっていたのではないだろうかと思ったりする。
posted by katsumi-k at 21:13 | Comment(2) | 鉄話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
国鉄の分割民営化は丁度僕が高校生の頃で何故わざわざバラバラにするのか? と当時は疑問に思ったことも有ります。皮肉にも分割された翌年に青函トンネル、瀬戸大橋が出来て「ひとつ」になったのですが(笑)
分割で今一番疑問なのは西日本が北陸エリアを受け持った事です。国鉄時代の管理局を参考に分けたらしいですが、広すぎるエリアは今の西日本には負担が大きいのでは?と思ってしまいます。僕は西日本エリアをあと3つ(京阪神・中国・北陸)と分けたらと言う考えです。東海は東海道(新幹線・在来線)を大きな木の幹と考え、そこから枝が伸びていると言う独特なエリアです。幹となる東海道のお客が落ち込むと枝に流れるお客さんにも影響が出ます。そこへ北陸が加わると大変では? これは僕の勝手な意見ですが。 
会社間を走る寝台特急が減ったのは残念ですが国鉄時代に話題になった鉄道の終夜運転が実現していたら多分夜行列車への考えも変わったかもしれませんね。

僕としては今のJRはそれぞれの個性が出ていて面白いと思います。ただ、今後例の高速道路無料化が現実になるとどうなるか?
特に四国は鉄道だけじゃなく船なども悲鳴を上げてます。
それが心配で仕方がありません。
Posted by 気まぐれ at 2009年10月11日 21:48
> 気まぐれさん
西日本が北陸を受け持ったのは、「サンダーバード(分割当時は「雷鳥」だけでしたが)」がドル箱路線だからではないでしょうか。
実際、大阪〜金沢間の利用はすこぶる順調で、京阪神の収入とここで中国のローカル線を動かしている感もあります。

確かにエリアは広いと思います。
もしも分割したとして、山陽新幹線をもらったとしても「JR中国」はおそらくやっていけない気がします。山陽新幹線と岡山、広島都市圏の収入だけでは厳しいでしょう。
北陸も同じように、サンダーバードの収入だけではローカル列車は動かせないかもしれません。
結局どちらも京阪神のドル箱があってこそ、どうにかやりくりが出来ている気がします。

真偽は分かりませんが、そもそも本州は西と東の2社になる予定だったけど、そうなると西が東海道新幹線を持つことになって、将来的に東を上回る巨大な企業になることをよしとしない人たちがいて、東海を作ったという話もきいたことがあります。

高速道路の無料化はJRをつぶしかねないし、どう考えてもCO2削減を打ち出した環境政策とは矛盾しますね。
四国はバースデイきっぷの企画が面白いので、2月に再び訪れてみようと思ってます。
Posted by katsumi-k at 2009年10月15日 00:33
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